写真と漫画と男女の出会い―――哲学カフェの可能性について
以前も同様の記事を書いたのですが、
philosophycafeinmorioka.hatenablog.com
また別の形の哲学カフェを発見したので、
この記事でご紹介しようと思います。
哲学的な良し悪しはさておき、どれも面白そう。
1、写真・絵画鑑賞と哲学カフェ
絵や写真を見ながら話し合う、と言う哲学カフェ。
アートに関心がある方にはいいかもしれない。
何の本で読んだか忘れたのですが…
写真と言うのは、単に形あるものを写し取るものではなく、
世界が写真家に‘どう見えているか’を表現したものだそうです。
つまり、自分とは‘別の世界の見え方’を知るためのもの。
哲学カフェでも、他の参加者の意見(≒世界)に触れることで、
自分の意見を見つめ直し、より自分の世界を広げていく
ということが行われる(はず)ですので、
両者の親和性はあるはず。
絵画も然り。
2、小説・絵本・漫画・アニメと哲学カフェ
以前の記事で、哲学に関する書籍を取り上げて行う哲学カフェ、
というものはご紹介しましたが、
その他にも、小説や絵本、漫画やアニメなどを題材として、
それについて話し合う哲学カフェ、というものがあるそうです。
Web上で私が目にした、小説を題材とした哲学カフェでは、
別に小説を読んで来なくてもいいらしいのですが、
それでも大丈夫なものなのか…?
3、ことわざ等の意味を考える。
例えば、フランスには
「善は縁を断ち切る(Le bien tue le lien.)」という警句があるそうですが、
こういった表現を取り上げて、それをテーマに話し合うもの。
日本だとどういったことわざでできるだろう?
「善に強い者は悪にも強い」
「愛は憎悪の始め」
とかならいいのでは。
どうせならもう少し見慣れた諺がよいかもしれませんが。
4 、婚活パーティーと哲学カフェ
これ見つけた時は本当にびっくりした… 。
実際に行われているそうです。
婚活というと、年齢とか職業、趣味や家族構成などの条件を
気にするものだけれど、
哲学対話をすることで、
その人の内面の深いところが自然に出てくるので、ためになるそう。
改めて考えてみると、
日常会話でも表面的なことしか話さない、ということはよくあるのに、
婚活パーティーという‘出来るだけ自分を良く見せたい場’で、
相手の考え方や価値観などを知るのはなかなか難しそう。
それを考えれば、哲学カフェを婚活パーティーへ導入、というのは、
アリと言えば、アリか。
以上のように、「哲学カフェ」何だか色々あります。
「哲学カフェ」という名称じゃなくても、その実態は哲学カフェだったり。
こんな風に色々あると、「いわて哲学カフェ」でも色々試してみたくなります。
実際にやるとなると、難しい点もあるかもしれませんが。
以上です。
最後までお読み頂いた方、ありがとうございました。
参考文献
梶谷真司(2018).考えるとはどういうことか――
0歳から100歳までの哲学入門.幻冬舎
松川絵里・樫本直樹・寺田俊郎・三浦隆宏・高橋綾・桑原英之・井尻貴子・
中川雅道・藤本啓子・西村高宏・辻明典・本間直樹・西川勝(2014).シリーズ臨床哲 学 第2巻 哲学カフェのつくりかた.鷲田清一(監修).大阪大学出版会