いわて哲学カフェ

「てつがく」することを「楽しむ」ために

写真と漫画と男女の出会い―――哲学カフェの可能性について

以前も同様の記事を書いたのですが、 

philosophycafeinmorioka.hatenablog.com

また別の形の哲学カフェを発見したので、

この記事でご紹介しようと思います。

哲学的な良し悪しはさておき、どれも面白そう。

 

 

1、写真・絵画鑑賞と哲学カフェ

 

絵や写真を見ながら話し合う、と言う哲学カフェ。

アートに関心がある方にはいいかもしれない。f:id:Philosophycafeinmorioka:20200321195750j:plain

何の本で読んだか忘れたのですが

写真と言うのは、単に形あるものを写し取るものではなく、

世界が写真家に‘どう見えているか’を表現したものだそうです。

つまり、自分とは‘別の世界の見え方’を知るためのもの。

 

哲学カフェでも、他の参加者の意見(≒世界)に触れることで、

自分の意見を見つめ直し、より自分の世界を広げていく

ということが行われる(はず)ですので、

両者の親和性はあるはず。

絵画も然り。

 

2、小説・絵本・漫画・アニメと哲学カフェ

 

以前の記事で、哲学に関する書籍を取り上げて行う哲学カフェ、

というものはご紹介しましたが、

その他にも、小説や絵本、漫画やアニメなどを題材として、

それについて話し合う哲学カフェ、というものがあるそうです。

 

Web上で私が目にした、小説を題材とした哲学カフェでは、

別に小説を読んで来なくてもいいらしいのですが、

それでも大丈夫なものなのか…?

 

3、ことわざ等の意味を考える。

 

例えば、フランスには

「善は縁を断ち切る(Le bien tue le lien.)」という警句があるそうですが、

こういった表現を取り上げて、それをテーマに話し合うもの。

 

日本だとどういったことわざでできるだろう?

「善に強い者は悪にも強い」

「愛は憎悪の始め」

とかならいいのでは。

どうせならもう少し見慣れた諺がよいかもしれませんが。

 

4 、婚活パーティーと哲学カフェ

 

これ見つけた時は本当にびっくりした… 。

実際に行われているそうです。

 f:id:Philosophycafeinmorioka:20200321202752j:plain

婚活というと、年齢とか職業、趣味や家族構成などの条件を

気にするものだけれど、

哲学対話をすることで、

その人の内面の深いところが自然に出てくるので、ためになるそう。

 

改めて考えてみると、

日常会話でも表面的なことしか話さない、ということはよくあるのに、

婚活パーティーという‘出来るだけ自分を良く見せたい場’で、

相手の考え方や価値観などを知るのはなかなか難しそう。

それを考えれば、哲学カフェを婚活パーティーへ導入、というのは、

アリと言えば、アリか。

 

以上のように、「哲学カフェ」何だか色々あります。

「哲学カフェ」という名称じゃなくても、その実態は哲学カフェだったり。

こんな風に色々あると、「いわて哲学カフェ」でも色々試してみたくなります。

実際にやるとなると、難しい点もあるかもしれませんが。

 

以上です。

最後までお読み頂いた方、ありがとうございました。

 

参考文献

 

梶谷真司(2018).考えるとはどういうことか――

 0歳から100歳までの哲学入門.幻冬舎

松川絵里・樫本直樹・寺田俊郎・三浦隆宏・高橋綾・桑原英之・井尻貴子・

 中川雅道・藤本啓子・西村高宏・辻明典・本間直樹・西川勝(2014).シリーズ臨床哲 学 第2巻 哲学カフェのつくりかた.鷲田清一(監修).大阪大学出版会