いわて哲学カフェ

「てつがく」することを「楽しむ」ために

お互いに’頼り合って’考えた――2019/2/23(土)いわて哲学カフェのレポート

三回目となりました。

例のごとく、哲学カフェのレポートです。

 

今回の会場は、岩手県公会堂24号室。

すでに別の記事で触れましたが「旧知事室」です。

と言っても豪華な革張りの椅子などがあった訳ではありませんが。

 

f:id:Philosophycafeinmorioka:20190227202143j:plain

今回お集まり頂いたのは、14名の方々。

うち、9名の方が初参加でした。

中には親御さんと一緒にいらっしゃった10代前半の方も。

幅広い年代での対話となったため、主催者としては感無量です。

 

対話テーマは、これまたマニアックと言うか…

「哲学」の書籍で話題にされているのを(少なくとも私は)

見たことがないようなもの。

「『頼る』とはどういうことか?」でした。

ただ、この対話テーマに惹かれてご参加された方も

結構いらっしゃったようです。

 

それでは、その哲学の題材として稀なテーマについてどう考え、

どんな対話を繰り広げたのか、と言うと…

以前の哲学カフェのレポートをご覧頂けた方には

「またか!」と思われてしまうかもしれませんが、詳しくは触れません。

(その理由は☟

記念すべき第一回目… 2,018/10/07「いわて哲学カフェ」のレポート - てつがくカフェinMORIOKA )

 

代わりと言ってはなんですが、

参加者の方々のご感想で、何人かの方に共通して見られた意見を少しだけ。

 

まず、「一人ではなく’複数人で’考えることの意義、あるいは面白さ」に関して。

まさしくそれが哲学カフェの醍醐味の一つ、と私も思います。

 

野矢茂樹さん(哲学者)の受け売りですが、

本来「考える」ということはたった一人で行うものではなく、

他者から「新しい言葉」を受け取る、

あるいは、他者との出会いによって

自分を囲い込む「見えない枠(≒常識)」に気づくことを通して

行われるそうなので

哲学カフェは、ある意味「本来の‘考える’姿が見られる場」

という事なのかもしれません。

cf.『はじめて考えるときのように』p,205~206

 

しかも、それが「面白い」ということがポイント。

他にも「楽しい時間だった」等のご意見も頂けましたが、

‘考える’事を‘楽しんで’頂けたのが、

主催者として嬉しい限り。

 

f:id:Philosophycafeinmorioka:20190205202339j:plain

また、「色々な意見が聞けて良かった」というご感想も。

その事を通して「自分の考えが深まった」と言う風にも仰って頂けました。

 

「ネットの世界では自分と同じ意見ばかりに出会いがち…」

などと言われますが、それが本当だとすると、

哲学カフェはそんなネット社会において貴重な場の一つ、

なのではないかと。

 

…いい事ばかり書き過ぎか?

進行役である私についての反省点は多々あります。

しかし、基本的に哲学カフェでの対話は参加者の方々で作り上げて頂くもの。

参加者の方それぞれが

どのように今回の哲学カフェを体験し

また、テーマについてどのように考えたのか…

そこを大切にして頂きたいと思っております。

 

さすがに全てのご感想へここで触れる訳にはいきませんが、

きちんとアンケート等へ目は通しております。

参加者の皆様、有難うございました。

 

次回の日程はまだ決まっておりません。

なんとか4月には開催したいと思っています。

 

最後まで目を通して頂いた方、

有難うございました。